キリとはさみ


昨日、ペットボトルの蓋に穴を開ける作業をするときにキリを使いました。ガスレンジの火で焙ってプラスチックを溶かしつつ、ジャストな大きさにするためです。
穴の大きさを調整しながら徐々に広げていくには、目打ちがよいのですが、手元になかったのでキリで代用しました。
キリは両手で垂直に使うとかなり強い力で穴が開きます。

写真のハサミは、小学校の裁縫道具セットにあったもの。布の切れ味はとてもいい感じです。

私の母は昔、紳士服を縫っていたそうです。裁断から縫製までしていました。
母がとても大事に使っていたのは「庄三郎」の裁ちバサミ。子どもの頃、私がそれで紙でも切ろうものなら、ものすごく怒られました。子どもながらに、道具を大切にする母を見て、これはとても素晴らしいハサミだと思い、結婚するときに無理を言ってもらいました。しかし、その後は母に戻しました。当時の私には、使いきれなかったからです。

母は結婚後はノミやカンナ、のこぎりなどの大工道具を使うようになりました。建具屋に嫁いだからです。よく私に「針と糸をノミに持ち替えて。。。」というようなことを言っていました。それでも、合間をみては私の服やこまごましたものを手際よく作ってくれました。

そんなことを思い返しながら、私は今、この家庭科セットのハサミを大事に愛用しています。

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