長生殿裏春秋富 不老門前日月遅

tyouseiden
マンションの入り口には古い石碑が立っています。
これは一体何と書いてあるのだろうと興味津々で判読を試みました。
この地に縁のあるものか
古の人が何かを乞い願ったものか
記念碑なのか???
あれこれ思いを巡らしながらインターネットを使って調べてみると、分かってきました!
刻まれていた文字は「長生殿裏春秋富 不老門前日月遅」で
漢詩でした。
長生殿の裏には春秋富めり、不老門の前には日月遅し
長生殿の うちにこそ ちとせの春あき とゝめたれ
ふうもんおしたてつれば としはゆけとも おひもせず (謡曲ではこんなかんじ)
長生殿は中国唐代の華清宮の宮殿、不老門は洛陽城門で、門の
名は「門をくぐると時がゆっくりと進む=歳をとらない」の意です。
この詩は、天子(玄宗皇帝?妃は楊貴妃)の万歳長久を慶賀したもの
ですが、江戸時代から一般でも祝の句とされていて、書き初めによく使われるそうです。
せっかく判読ができたので、マンションの大家さんにお話しました。
すると、ここを建てるときに、とてもお気に入りだったこの石碑を
わざわざ運んできたということでした。
その意味が縁起のよい詩歌だったことで
少し嬉しそうでした。
暑い夏ではありますが、古の文化に少し触れて
ひとつ解読ができたことで
心にさわやかな風が吹きました。

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