夕べは有楽町の日本外国特派員協会でクラシックディナーコンサートでした。
夕陽の差し込むビルの20階で、お食事をいただきながらピアノが始まりました。
荻野陽子さん。。。。。
弾きはじめたピアノの音は、とても素朴な木の響きがしました。ピアノというよりも
木そのものを叩いている音に近いような気がしました。
ところが、2曲、3曲と進んで行くうちに音色はどんどん変わります。
萩野さんのヴァイブレーションが伝わって、彼女仕様に調教されていくみたいです。
指先から伝わる動きが、鍵盤で伸びやかな音になっていくとき
ふと私は「もっと自分の感情や気持ちにわがままでいいのよ」ということを思いました。
それは、おそらく彼女のピアノがとっても表情豊かで、ダイナミックに変化するのを聴いたからでしょう。
隣の席に座った女性とも、このピアノの見事さについては感想が同じでした。
続いてバリトン歌手の村山岳さんの歌が始まりました。
マイクを使わずに、会場に行き渡る彼の歌声は、とても繊細でした。
私は男性の喉が開いた太い声が好きです。
村山さんの歌の中に、純真で無邪気な青年を感じました。
私はクラシックは詳しくないのですが、生の楽器と生の声によるステージは
アーティストの振動みたいなものがよく伝わってきて、それに身をまかせていると
体内でいろんなものが動きます。
真っ白なテーブルクロスに、カラトリーがセットされたテーブル。
なるべく音をたてないようにお行儀よく聴き入るディナーショーでしたが
伝わってくる振動はそのままに楽しめました。
クラシックは堅苦しいとか敷居が高いとか思いがちですが
同じ空間を共有して、演者の揺らぎに乗らない手はないと思います!
夏のひととき、オペラやミュージカルの名曲の数々を聴き
気持ちが洗われたような気がしました。
萩野さん、村山さん、素晴らしい演奏と声を聴かせて頂き、ありがとうございました。
熱の伝わる音楽は、人をほぐします。
みなさんもぜひクラシックコンサートに足をお運びください。